甲斐適生活応援隊ガイドブック 山梨Life 04

甲斐適生活応援隊ガイドブック 山梨Life 04 page 11/24

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食事をしたりしながらゆったりと過ごしてもらえるお店にしようといった、明確なイメージも定まっていったと言います。運命の出会いに導かれて。お二人がこの地を初めて訪れたのは、昨年7月のこと。「最初は土地家屋....

食事をしたりしながらゆったりと過ごしてもらえるお店にしようといった、明確なイメージも定まっていったと言います。運命の出会いに導かれて。お二人がこの地を初めて訪れたのは、昨年7月のこと。「最初は土地家屋含めて800万円という破格の価格に魅かれたんですが、来てみると古くからの町屋地区で雰囲気がいい。スーパーや病院、温泉も近くにあって、すごく便利でいいなぁと」。ところが、肝心の家が荒れた状態だったため、これはダメだと肩を落として帰途についたと話すお二人。しかし、思いがけないところから運命が回り始めます。「9月に甲斐適生活応援隊が開催したセミナーで、偶然にも虹梁建設(本誌P20)の社長さんと出会い、この家が話題になったんです。『一度再生の見積もりをさせてもらえないか』とおっしゃるので、正直に予算を伝えましてね」。しばらくすると、丁寧な手書きの報告書が送られてきた。「それを見て、心が決まりました」。11月には着工。約半年の再生期間中は毎週のように足を運び、朽ちていた古民家が生まれ変わっていく様を存分に楽しんだと、揃って声を弾ませます。温かく迎えられ、新生活をスタート4月24日に入居。翌日には自治会の寄り合いに参加し、5日後にはギャラリーをオープンさせるという強行スケジュールでしたが、「建築中からご近所の方にお願いしてあったこともあり、すべてがスムーズに運び、温かく迎え入れていただきました。ちょうど家の前の桜が満開で、自然までが私達を歓迎してくれていると嬉しくなると同時に、ここで新しい生活が始まるんだとワクワクしました」と笑顔で振り返る奥様。「ここでは、道行く人はだれでも挨拶を交わすのが当たり前。ふと気付くと、隣の奥さんが家の庭の草むしりをしてくれていたり、勝手口から声を掛けられたり…。外出から帰ると玄関先に野菜が置いてあったこともありました。最初は驚いたけれど、すぐに心地よくなりましてね。これが本来の人間の姿なのかもしれないですよね」。ご主人の言葉が、その満ち足りた表情とともに心にしみ入りました。これが本来の人間の暮らし。心から満足しています。築100年の古民家。お大尽だったらしく、申し分のない躯体に加え、そこかしこに凝った細工も見られる。2階にあるご主人のアトリエ。「本格的に学んだわけではない」と謙遜するご主人だが、日々の暮らしの中で生まれた素朴な詩や版画に、心を打たれる人も多い。1階はすべて店舗スペースに。座敷でゆっくりと寛ぐこともできる。Profile歩く速さで考えて、歩く速さで生きていきたい。中森友一さん(65歳)葉さん(58歳)[北杜市]2012年4月、東京都八王子市から、北杜市大泉町に移住。築100年の古民家を自宅兼店舗に再生し、ギャラリーCafeを開店。ギャラリーCafe徒然草オーガニックコーヒーやチキンカレー、ビーフシチュー、季節の里山料理が味わえます。北杜市大泉町谷戸2078電話:0551-45-7130朝10時から夕方まで。水・木定休9