ブックタイトル甲斐適生活応援ガイドブック 山梨Life 11
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甲斐適生活応援ガイドブック 山梨Life 11
地域アドバイザー 川口 甲二さんリゾートホームジャパン「富士リゾート倶楽部」 憧れの古民家。でも住むのは…「富士山暮らし応援隊」が、田舎暮らしをサポート 最近の傾向として、「空き家ないですか?」と気軽に相談に来られる方が多くなっているのですが、実はこの「空き家」というのが曲者。私たちはせいぜい築20~30年くらいの住みやすい家をイメージしますが、移住希望者の多くは、もっと年代物の、いわゆる古民家と言われるような物件をイメージしているようで、なかなか話がかみ合いません。どうやら、屋根が茅葺だったり、太い梁や存在感のある大黒柱があったりする古民家での暮らしを思い描き、田舎暮らしへの夢を膨らませていらっしゃるようです。 古民家は雰囲気が良く魅力的ですが、実際に暮らすとなるといろいろな問題に直面することになります。まずは寒さ。この辺りは真夏でもクーラーが必要ないので暑さ対策は問題ありませんが、冬は寒い。少し前まで結婚式もお葬式も、地区の会合も自宅でしていたため、8畳や10畳の続き間が必ずあり、だだっ広いのも問題です。広々としていて夏は気持ちがいいけれど、冬は暖房費が嵩みますからね。 また、トイレは和式の汲み取り式です。都会の人は水洗トイレに慣れていますから、トイレを直したいとなる。浄化槽を入れて改修工事をすれば、100万円前後はかかります。 そんなわけで、空き家バンクでも、お客さんのニーズと提供できる物件との折り合いがつかず成立に至らないケースが少なくありません。さらに、せっかくトイレも改修して住み始めたのに、冬になった途端、「こんなに寒いとは思わなかった」と帰られた方もいらっしゃいました。イメージ先行で移住を決行してしまった、残念な事例と言えるでしょう。 移住先を探す場合、どこへ行ってもメリットもあればデメリットもあります。住んでみないとわからないことも多いので、まずはそこでの暮らしを体験してみることが大事です。1年、2年と仮住まいをしているなかで、最初は嫌だなと感じたことが大して気にならなくなっていけば、そこへ移住すればいい。逆にそうならない場合は、自分には合わないということなので、さっさと見切りをつけて、他へ行けばいいのです。 富士河口湖町では、「富士山暮らし応援隊」が10年ほど前から活動していて、僕もその一員です。「富士山暮らし応援隊」では町とタッグを組んで年に何回か体験セミナーを開催していますので、一度参加してみてはいかがでしょう。先輩移住者の失敗や反省も含めた体験談を聞ける機会もありますので、大いに参考になるのではないでしょうか。 富士河口湖町は、一見のどかな田舎のように見えて、実はショッピングセンターやコンビニがあったり、多彩な飲食店があったりと、都会的な部分も持ち合わせている、とてもおもしろいまちですし、新宿までバスでも車でも1時間ちょっとなので、通勤している人もいます。いろんな顔がありますので、まずはお試しから、田舎暮らしを始めてみてはいかがですか?イメージ先行の移住は危険!一戸建てでも、アパートでもいいので、まずは仮住まいを手に入れて、地域の人とも交流しながら、四季を通して暮らしてみよう。01Point!リゾートホームジャパン「富士リゾート倶楽部」((株)加取)は、土地探しから、建築、賃貸物件探し、資金運用、お仕事探しまで、富士北麓地域での二地域居住や移住を目指す人々を応援しています。 http://www.rhj.co.jp/index2.shtml『他人の失敗は蜜の味』。4人の経験豊富な田舎暮らしのプロに、これまで出会った失敗事例と、そこから見える成功のためのポイントを教えていただきました。これだ!田舎暮らしの成功の秘訣は田舎暮らしのプロが教えるLife In Yamanashi14