前中 良太さん 葉子さん 取材/2023.11現在
移住のきっかけ
5匹の猫と杉並区の賃貸マンションで暮らしていた前中良太さん葉子さんご夫妻。都内での引っ越しがままならない中、以前からよく遊びに来ていた山梨で暮らすという選択肢が浮上。JR春日居町駅から徒歩5分という好立地の土地が見つかったことで、家を建て、2022年9月に移住しました。
春日居に居を構えて1年半になる前中さんご夫妻。設計事務所を営む良太さんが設計し、地元の工務店に工事を依頼したというお住まいは、桃畑に囲まれた気持ちの良い家。窓から富士山を臨むこともできます。
「工務店の社長さんが、『春日居は人がいい』とか、『陽だまりのような場所だ』とかおっしゃっていたんですが、本当でしたね」と話す良太さん。引っ越してすぐに近所の方が訪ねて来て地域のことを丁寧に教えてくれたそうで、「歓迎されていると感じましたし、その後も、野菜や果物を頂いたり、僕らも頂き物があったらおすそ分けをしたり…。程よい距離感でご近所づきあいが続いていて、心強いし楽しいですね」とにこやかに話します。
ここちよい時間を紡ぐ幸せな毎日
東京にオフィスを持つ良太さんは、今のところ二拠点生活。「帰ってきた瞬間にオフになってまず散歩に出かける。そこで誰かしらに会って立ち話をして、戻ってきたら、薪を割ったり、プランターの野菜を世話したり…そんなことをやっていると1日があっという間に終わってしまうんです。仕事を持ち帰ってくるものの、鞄を開くこともなくそのまま持ち帰るのがしょっちゅうなんですよ」。一日も早く完全移住するのが、今後の目標だと話します。一方、フリーの編集者でありライターでもある葉子さんは、春日居での暮らしを満喫中。「主人の留守中は、仕事をするか、ドラマを見るか…。猫たちはそれぞれの場所で勝手に過ごしているので、ひとり時間を楽しんでいます」と、自然に笑みがこぼれます。
「移住と聞くとハードルが高いように感じますが、私たちの場合は、好きな場所に引っ越したら日々の暮らしが気持ちよくなったという感じ。山梨は、仕事もライフスタイルも変えることなくここちよい暮らしができる場所なのかもしれませんね」と葉子さん。お二人が六匹の猫と暮らす木のぬくもりにあふれたその家に、穏やかな時間が流れていました。
前中さん夫婦のおしごと事情
《良太さんの場合》
移住前から設計事務所を自営しており、オフィスのある世田谷区との二拠点生活。自宅にもワークスペースを設け、必要があればリモートで業務を行っている。
《葉子さんの場合》
フリーの編集者・ライターとして活動。移住前に受けていた東京のクライアントの仕事も、リモートを中心に継続中。
ゆっくりと流れる日々の暮らし。親猫と離れた子猫を保護し、飼い猫は6匹になった。桃畑に面した土間は、猫たちもお気に入り。春にはピンクの花、夏には桃の香りが暮らしに彩を添えてくれる。